人は欲しい!という感情で物を買い、それを理屈で正当化する

人は欲しい!という感情で物を買い、それを理屈で正当化する

本日は人間の行動心理

「人は理屈ではなく、感情で行動する生き物」

を学んでみたいと思います。マーケッター必見です。

 

あなたにもこんな経験ありませんか?

ランチタイム。

あなたはランチを早々に済ませ、パソコンで
インターネットを楽しんでいました。

「そういえばあの商品、いつ発売だっけ?」

お気に入りからECサイトのブックマークをクリック。

ECサイトで目当ての商品を探している最中に
突然飛び込んできたオススメの商品。

(探してた物よりデザインも性能も優れてる)

「この商品欲しいかも・・・」

気がついたら

購入ボタンをポチッと押していたこと。

または、

ぼんやりニュースサイトを眺めていると、
あなたの大好きな商品の最新作がリリースされる
ことを知りました。

その心が踊るニュースを知った途端、最新作を
買う理由を探しはじめたり、今もっている物が
ダメな理由を探したこと。

そして、

奥さん、または旦那さんに「ちょっと聞いて
欲しいんだ。今度さ、この商品を買いたいんだ。
そのワケはね・・・」と

もっともらしい理由で説得したこと、ありませんか?

こうした行動は特別なことではありません。
日々の生活の中で誰にでも起こりうることです。

もうひとつ、感情で行動する例をお話します。

 

人は欲しい!という感情で物を買う

ロレックスは、一貫して腕時計専業メーカーとして
活動している世界中の愛好家に支持されている会社。

防水時計、両方向自動巻、デイト付きといった要素
(歴史)を作り、資産価値も非常に高い腕時計として
有名です。

ブランド力、歴史、機能性、デザイン、資産価値。
ロレックスを購入するための理由は十分ありそう。

しかし、

ロレックスを購入する理由は心の奥底にあります。

例えば、、、

 

  • 憧れの時計を手に入れたい(充足感を得たい)
  • 私はロレックスを買える(優越感を味わいたい)
  • お金持ちに見られたい(自己顕示欲を満たしたい)
  • あの人を見返したい(復讐をしたい)
  • 異性に注目してほしい(性的な欲求を満たしたい)

 

あたりまえですが、本音は表には現れません。
その人がもつ裸の感情だからです。

「女性にモテたいからロレックスを買った」とは
誰にも言いませんよね。

これはロレックスに限った話ではありません。

スポーツカー、デザイナーズマンション、最新商品を買う、
マニアックな商品を買う、ビンテージ物を揃える、
アンティーク物を揃える、北欧家具で統一する、
フルオーダーメイドで商品を買う・・・

こうした「欲しい!」と強く感じる商品の購買
動機はすべて裸の感情が引き金となっています。

欲しい(ウォンツ)を強く感じる商品には
付加価値がたくさんついていたり、希少性のある
ものがほとんど。価格は高い傾向にあります。

ロレックス、スポーツカー、デザイナーズ
マンションなどは欲しい(ウォンツ)が強い商品です。

一方で

必要(ニーズ)を強く感じる商品は、比較的容易に
手に入りやすい商品です。日用品(ティッシュ、
ゴミ袋、洗剤など)、保険、マンションなどの
選定基準は価格になりがち。結果として価格は安い
傾向にあります。

 

もうひとつ、大切な理由がある

裸の感情によって購入を決断した直後から人は
その商品を買うもうひとつの理由を探しはじめます。

ロレックスの例でお話すると

 

  • 一生物の資産
  • 資産価値が高い
  • ステイタス
  • 細部へのこだわり
  • デザイン
  • 機能性
  • 精度

 

商品がもつ特徴をリサーチして、理屈を
整えはじめます。目的は2つあります。

1つは、あなたのため。

自分の判断は正しかったことを納得するためです。

2つめは、伴侶のため。

奥さんや旦那さんに、正当性を伝えるためです。

 

同意してくれる人は神様、反論した人は悪魔

高額な商品を自分ひとりの判断で購入できない人は
多いと思います。(ちなみにわたしもそのひとり)

伴侶(奥さん・旦那さん)から同意を得るためにも
購入の理由をプレゼンする必要があります。

 

  • 購入前の状態・問題
  • 商品のすばらしい点
  • 購入に至った決め手
  • 購入後、どうなるのか?

 

同意してくれる人は神様に、反論してくる人は
悪魔に見えてくることでしょう。

結果はどちらにせよ、建前の部分と本音の部分を
伝えたほうが気持ちの良い交渉になるかもしれません。

 

人は同じような物を買い続ける

本音の理由を伝え、建前の理由にも納得してもらい
めでたく欲しい商品を手にしました。

欲しい物を手にした瞬間、裸の感情は満たされます。

しかし

時間が経過し、今もっている物の調子がおかしくなったり、
今もっている物の価値を大きく上回る商品が発表されたり、
愛好家の評判がものすごく良い商品の存在を知った瞬間、
また新たな「欲しい!」という感情(欲求)が生まれます。

人間には、関心のある情報だけをキャッチするすばらしい
能力をもっています。

結果として、

時計好きは時計を買い続けます。スポーツカー好きは
スポーツカーを買い続けます。iPhone好きなわたしは
iPhoneを買い続けているのです。

 

まとめ

ウェブ集客の反応率を高めるためにも、マーケティングに
関わる人は、人間の行動心理を理解することが重要。

「人は理屈ではなく、感情で行動する生き物」

理由には、【本音の理由】【建前の理由】の2つが存在する。
売り手は、その理由をしっかりと用意してあげる必要がある。

建前は、商品・サービスのもつ「特徴」から見つける。
本音は、商品・サービスのもつ「ベネフィット」から見つける。

「特徴」と「ベネフィット」の概念・作り方については
当ブログの過去エントリーも参考にしてみてください。

今日からできる!ベネフィットの基本・ベネフィットの作り方レシピ