理想の顧客像を見つける方法。顧客を知ることが全てのはじまり。
『あなたのお客様は誰ですか?』
この問いに即答できない方はこの記事の続きを読んでみてください。きっとお役に立てるはずです。
顧客を決めないとどうなるか?
結論からお話すると、あの人この人と見境なく集客や営業をしてしまいます。その結果、会社の資源を食いつぶして売上も上がらない・・・最悪の状態になりかねません。
一方で
顧客を決めるとビジネスは一気に加速します。理由は、付き合うべきお客様が明確になるからです。
明確なルールができるので集客や営業の際も迷いがなくなります。だから、活動の手や足は止まりません。ルールに合わないお客様と付き合う必要がないため社員の労働力を無駄遣いすることはありません。
ターゲットを決めることはビジネスの出発点。
あなたの顧客、理想とする顧客像を発見することはビジネスを推進して利益を生む原動力となるのです。
なぜ、有名な理論は使えないのか?
フィリップ・コトラー氏のSTP理論は効果的に顧客を発見する代表的な手法として様々なマーケティング本やウェブサイトで紹介されています。
誰に価値を提供するのか?を明確にするために必要な
- セグメンテーション(Segmentation)
- ターゲティング(Targeting)
- ポジショニング(Positioning)
3要素の頭文字を取ったマーケティング手法です。あなたも一度は聞いたことがあるかもしれません。
例えば化粧品販売会社の場合。
ある商品のターゲット顧客をSTP理論で定めてみるとこんな感じ。
- 【セグメンテーション】20代後半の女性
- 【ターゲット】ビジネスパーソン
- 【ポジショニング】敏感肌専用
ビシッ!とターゲット顧客が決まりましたよね?
残念、違います。
これだけの情報量ではターゲット顧客を決めた内に入りません。
考えてみてください。
20代後半で敏感肌の働く女性といってもライフスタイル、価値観は人それぞれのはずです。
- 【Aさん】朝から晩まで仕事優先。働くことに誇りを感じている。
- 【Bさん】ライフワークバランス優先。素敵な彼を見つけたい。
- 【Cさん】仕事と子育ての両立に奮闘。子供の笑顔に癒される。
つまり、
同じ20代後半で敏感肌の働く女性が100人いたら100通りのライフスタイルや価値観が存在するのです。この微妙な違いを一括りで考えてしまうとどうなるか。次の広告サンプルをご覧ください。
就寝前の疲れたお肌へご褒美を・・・
デリケートなお肌にやさしい化粧品新発売!
当たり障りない、ぼんやりしたメッセージです。ぼんやりした広告は総じて『いつものやつね』で片付けられてしまい、誰も反応してくれません。理想は『これ、私のことだ』と気付いてもらって商品(サービス)を買ってもらうことのはず。
STP理論は残念なことにその理想には辿り着きません。STP理論とは『誰が買ってくれるのか?』を見つける手法だからです。使えないといった理由はここにあります。
ではどうすれば良いのか?
答えはシンプル。
顧客にはっきりしたメッセージを伝えること。
そのためには、顧客の『なぜ買うのか?』という想いを理解する必要があります。
絞る!(Squeeze!)
『なぜ買うのか?』その想いを理解する手法もシンプル。それは、ターゲット顧客を一人に絞ること。さきほどのAさんに再び登場してもらいましょう。
- 【Aさん】朝から晩まで仕事優先。働くことに誇りを感じている。
Aさんのライフスタイルや価値観をもとに考えて作ってみた広告サンプルをご覧ください。
お疲れさまでした。
あなたの明日に関わる大事なお願い事があります。
そのお願い事とは、今日一日あなたと共に働いた敏感お肌にも労いの言葉をかけてあげてほしいのです。
仕事がうまくいった日も、いかなかった日も・・・
これは、お休み前の5分間、デリケートな敏感お肌とがんばるあなたをやさしくケアする化粧品です。
(サンプルなのでコピーの出来はご容赦を・・・)
いかがでしょうか。
ターゲット顧客をAさんに絞ったことでメッセージがさきほどよりはっきりしました。仕事への情熱に敬意を表しながら、お肌の健康を保つためにお休み前のケアの重要性を説いています。これならAさんの興味を惹き付けて『これ、私のことだ』と気付いてもらえそうです。
まとめ
顧客を知り、顧客を発見するためにターゲット顧客を一人に絞り込もう。
その人のライフスタイルや価値観をもとに『なぜ買うのか?』という感情を理解して、その理由をはっきりメッセージで伝えてあげよう。それが、顧客を定める真の目的である商品(サービス)の購入につながる。
ちなみに、9つの質問に答えるだけであなたの理想の顧客(一人のターゲット顧客)を発見する方法を無料でプレゼントしています。試してみたいあなたはメルマガ登録して無料特典を受け取って下さい。
余談
ターゲット顧客を一人に絞ってマーケティングの意思決定とする手法はペルソナマーケティングと呼ばれていたりします。このペルソナの概念を考案したのは、マーケティング畑の人ではなくマイクロソフトでVisual BASICを開発したアラン・クーパー氏です。
システム開発をする時の意思決定をガイドする手法としてこの概念は誕生しました。
著書『コンピュータは、むずかしすぎて使えない!』で広く知れ渡り、マーケティングの世界でも活用されています。
ちなみに、私の大好きな書籍には次のような説明がなされていました。
ペルソナ
架空のユーザーを設定することで、各種の機能や双方向性の仕組みや美的価値をめぐる意思決定をガイドする手法。
顧客を絞るって奥深い。
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